いつか黄色いシャリイを

シャリィをいらいだしたおっさんの手記

モンキー用4速ギアのこと

モンキーのクランクケースに使える4速ミッションは、6Vモンキー(ダックス)、12Vモンキー(ゴリラ他)、モンキーR(JAZZ)の3種類。CD50やマグナはギア比は同じでも軸受け径が違う。

同じ歯数のギヤで部品番号が違うものがあります。単なる部番変更なのか、やはり違う部品なのか、確認してみます。

  • カウンターシャフトセカンドギヤー(31T )



これらは直径が違います。つまり全く違う部品でした。

  • メインシャフトサードギヤー(20T)                              



6V用は面取りが浅いのでカウンター4速との干渉が問題になります。C4ギヤ22T(モンキーR用)なら使えるかもしれません。
ドグの面取りや形状違いがあり、これは飛び込みの滑らかさ位の差はあるものの、作動に支障はなさそう。
つまり12V用が上位互換という感じに共用できる可能性が高そう。

  • カウンターシャフトトップギヤー(24T)



これらは直径が違います。つまり全く違う部品でした。

というわけで3点(6点)すべて替えが効かないと思って差し支えないでしょう。

ミッションの整理

整理と言ってもホンダ純正4速ミッションのこと。

日本国内向けはギアレシオの違うものが3種類あります。6Vモンキー(ダックス)、12Vモンキー(ATC70、BAJA、ゴリラ、CD50、マグナ)、モンキーR(JAZZ)。

使った残りやジャンクで買ったものなどをがさっと箱に放り込んであって、訳が分からない状態になっていました。

そこで、できるだけひとまとめに組んだり、バラのものは歯数をメモ書きするなど、分かりやすいようにしました。

本題に入ります。

4速ミッションがなぜバラバラになってしまうかと言えばバラして使うから。つまりミッションを組み換えて使います。なんでも組み合わせられるわけではなく、1-2速、3-4速をまとめての組み換えができます。

組み換えの定番はいわゆる「早矢仕クロス」。6V用4速をベースに3速4速をモンキーR用に変更する組み合わせ。名称は名古屋にある老舗の名から。
12Vモンキー用を6V用4速と組み合わせると飯田クロス。上とは微妙に違うギアレシオになります。この名称は、2次減速比を自動計算してくれるページである最高速計算機にチューナー飯田氏の要望で追加されたことに由来しています。

現在は武川さんがクロスミッションキットを、ほかに個人さんで長野の方がギアを販売していらっしゃいます。過去には武川さんのトップクロスギアやデイトナさんが2種類(たしか)ほど販売していたかと思います。

エンジン分解

このごろ寒くなってきて作業するのが億劫になり、特殊工具が見当たらない(なくした?)のを言い訳に、ひと休み中。

重い腰を上げてエンジン分解のつづき。

なくした特殊工具はフライホイールプーラー。以前は武川さんの製品を使っていました。今回はキタコさんの製品にしました。長穴が開いたより汎用的に使えるものや中国製の安いものもありますね。

この反対側はセンターナットを外す時のホールダーになっていて、つなぎが持ち手になるなど、よく考えられた、昔からある製品。惜しむらくはつなぎが平棒じゃなく丸棒だと洒落てるのになあ。 
 
根本的な構造はわりと雑というか原始的なもの。

これで間違っていないと思うのだけど。

同封されていたごく短いビニールチューブの意味が謎でした。どうやら収納時にボルト先端に付けて外れないように失くさないようにするものっぽい。

部品の調達

シャリイのエンジンに組むつもりで思っていた4速ミッション。置いてあるはずだったのに、ない。探しながら整理しているとむかし組んだエンジンが目に入りました。

なるほどミッションはここにあったか。

ところが分解しようにも必要な特殊工具が見当たらなくて作業は止まってしまいました。

ベアリングをどうしよう

クランクケースのベアリングを外したので入れなきゃなんない。ミッションを支持しているボールベアリングで6203。

ベアリングとしての標準は以前だと表記はなにもなくて今はCMと表記される。こだわる人たちでの人気はL1C3だった。昔話か。
L1C3を入れて回すと音が違うしガタも分かります。C3を使うトレードオフは寿命や騒音だから街乗りにC3はどうか。

ベアリングの隙間で周辺の製造誤差によるずれや歪みを吸収できるかも?という考えは、ベアリングメーカーの仕様書中に許容傾き角と隙間に関係はない(NTN:1/1000~1/300)から、それを期待しちゃいけない(みたい)。荷重がかかる方向でラジアルとスラストを区分するくらいで、設定方向以外に負荷を掛けるのはよくないみたい。なお隙間だけなら隙間を自動で調整してくれるベアリングもある。それよりそこよりミッション軸とベアリング内輪との隙間のほうが大きいから芯ずれは気にせずともええんちゃうかと思います。

逆に?精度等級をあまり聞かないのは不思議に思っています。ロードレーサーのハブベアリングは基本クラス5だとかいう、あれ。精度証明というか計測結果のついたベアリング。

むかしつくったドラッグレース車両では、ベアリングを入れ換えて調整すると、転がした時の抵抗が全く違ってきました。

シャリイのエンジンを組む(CF50S)7

 シリンダー座面の次はクランクケースの合わせ面をみます。

 今回はは仕上がりや作業のしやすさなど自分に好みの番手を探す目的もあって、粗い#240を主に、#320、#400を使います。

f:id:mar74_2nd:20211206023800j:plain

 2つ裏表で合計4面あります。

f:id:mar74_2nd:20211206023804j:plain

 合わせ面の凹部に残っていたガスケット跡がなくなり綺麗になりました。

 本当はクランク軸と垂直を出したい。どこを基準にしてどう計測してどう調整していけばいいのでしょう。その方面ではデータムという概念があるらしい。それはともかく、基準はクランクの中心線だろうから、クランクのかわり、6304と同じ外径の筒をつくるか。測れたところで(左ケースと右ケースを調整して)クランクの芯を通すのは動かせないノックピンがあるとムズカシイそうだからノックピンを外すか。
 こんなことをつらつらと考えて楽しんでいます。趣味ですから。

シャリイのエンジンを組む(CF50C)6

 クランクケース合わせ面を計測しました。

f:id:mar74_2nd:20211206023751j:plain

 シリンダー入口を基準にして、シリンダー入口上下とも0、ダンパー部分-11~-10、ケース最後端0、下フィルター左+6~+11。いずれも単位は/100mm。

f:id:mar74_2nd:20211206023756j:plain

 定盤を直接測ると歪みが3/100ほどあるから計測誤差も大きいと思う。測り方がおかしいかもしれないし。