いつか黄色いシャリイを

シャリィをいらいだしたおっさんの手記

シャリイのエンジンを組む(CF50C)5

 合わせ面のこと。

 だいたいの掃除は終わっています。つまり、ガスケットを取って残りカスはスクレーパーで走って取って処理しました。オイルストーンは特定個所だけ当たるのを恐れて使っていません。

 今回初めて定盤で摺ってみます。砂を撒くやり方を知っていますがペーパーを使う方法もあるようで。砂の番手とペーパーの番手が同じなのか分からないので(そのくらい何も知らない)#400を使ってみました。どうやら金剛砂の#400と同じでした。そりゃそうだ。

 慣れてないので作業はとにかく時間がかかります。シリンダー座面を整えるのにも1時間以上。とはいえ慣れるまでは安全運転で。後になるほど動かしやすく感じる。面が出てくるからか、作業に慣れてくるからか。

 最初は凸凹を把握する感じ、凸だけを削る感じで始めました。このケースはオイルリターン穴の周りが最後まで削れませんでした。そもそも純正の加工工程での刃物の目の跡は意外なほど粗い。全てが削れる直前で止めました。削った量は基準になる面がないため計測できていませんが0.1mmとか0.2mmだと思います。

圧縮を測ってみる

 コンプレッションゲージを買ってきました。嬉しいのでさっそく圧縮を測ってみます。

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 1200kpaは高いのか低いのかわからない。

 モンキーのサービスマニュアルで12kg/cm2-1000rpm。ちなみにモンキーRは14kg/cm2-1000rpmとハイカムが入ってなお高い。

 CD50だからモンキーに近いでしょう。そこにハイカムを組んでいて1200kpaは高いほうじゃないか、と思う。データを増やしていこう。

シャリイのエンジンを組む(CF50C)4

 クランクケース補修のつづき。JBウェルドで接着したところから。

 14時間ほど過ぎた頃。2液を混ぜたパレット上の残りで硬化の進みを確認。既にカチカチに固まってる。

 JBウェルドを入れたねじ穴をタップでさらう。タップで底を突き破らないよう深さを測って慎重に作業。ここはもともと浅くて15mmはないはず。

 いちおうケースを測っておきます。

 キックシャフト軸受けを勘で削って調整したから面の荒れを知っておきたかった。

 手を付けていないところは針が微動だに触れず、削ったところの一部が0.1~0.2mm低い。円周の1/4に欠ける位なので目をつぶります。

シャリイのエンジンを組む(CF50C)3

 割れているクランクケースを修理してみることにしました。

 今回はお馴染みの J-B Weld を使います。盛ったり削ったりできる便利なパテのような印象の接着剤。

 これはパッケージのバタ臭さというかアメリカっぽさに魅かれた並行品。裏面の説明書きが英文とスペイン語なので詳しいことが全くわからない。

 どうも日本語の説明書と比べて内容が少し違うように読める。まあいいや。

 2液接着剤なので混ぜて塗ります。同量です。

 混ぜたJBウェルドをねじ穴の中に詰めて、ねじを締めて押し出しました。すぐに手で締まらなくなりレンチで締めはじめたころに裏側から出てきました。はみ出たものは拭き取って、ケースが押し出されただろう部分を万力で挟んで、接着剤が固まるのを待ちます。

 ねじ山はタップでさらっておこう。


 リンク先の記事は接着の原理や諸条件の参考になります。読めば接着強度が上がります。

シャリイのエンジンを組む(CF50C)2

 分解したエンジンの各部品を洗っていきます。

 シャリーのクランクケースにはマウントが付いています。このマウントはスッと入るので簡単に外れるはずが固くて抜けない。

 マウント奥の鉄部が錆びて膨らんでいたよう。

 このクランクケースに頭の痛い話が見つかりました。時々ある話。

 クランクケースに割れがある。過去に誰かが長いねじを入れて底を突き破っています。確認するため水を溜めて表面側からエアを吹くとボコボコと気泡が上がりました。これだとオイルが漏れるはず。

 表面から見るとここのねじ穴、ジェネレーターカバーの端です。

 ここに長いねじを入れて底を突き破ってる。

 クランクケースを換えようにも、中古エンジンはたとえシャリイでも相場が上がってきている。どうしたものか。

ガソリンが買えない

 シャリイがガス欠なのでガソリンがいります。これ困りますね。今や多数派のセルフ式スタンドでは、携行缶どころか車両ですら車に積んだままでは給油ができない。

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 近くのセルフ式スタンドに行ってみると携行缶に給油してくれた。助かった。(従業員さんが入れてくれる)

 シャリイに給油するとゲージが動く、、、動かない。

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 メーターの針が上がらない。底の底ではないから少しだけ動いたのか?

 配線の接続を確認しても問題なさそう。燃料センサーを外してフロートを動かしているとメーターが動くようになった。これでは再発しそう。

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 フロートを上下させてると(妥当かどうかはともかく)針が上まで上がった。実に不安だけど、動くから、まあいいか。

ガソリンタンクセンサー不良

 シャリイの調子が悪い。どうも全体に力がなく高回転も伸びない。

 キャブを見てみようかと分解を始めガソリンチューブを外すとガソリンが出ない。タンクを見るとガソリンが入ってない。

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 すっからかん。このフロートが下がり切ってる状態で燃料計のゲージ指針は半分ちょい下を指してる。タンク下面の錆が増えてる気がするのは後回し。

 フロートを動かすとメーターの針は動く。フロートを上げきるとメーターは満タンを指す。フロートを下げても針は途中までしか下がらない。

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 針ずれかと針を動かしても元の位置に戻ってしまう。

 テスターで抵抗値を測る。

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 ホンダだと燃料センサーの抵抗値は10~100Ω前後に収まる。測ると、その範囲に収まる時と、1KΩ以上ととんでもなく変な数値になる時がある。

 センサーのフロートは抜け止めワッシャで止まって(いちおう)分解不可。奥に見える接点にMD40を吹いてみても変化がなく(どっぷりガソリンに浸かる)、なぜかワッシャのガタを押し込むと100Ω近辺までの数値で変化するようになった。接点不良だったか。

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 よくわからんけど動くからいいか。